(1)計測タイプの決定
計測タイプは3種類ある
①新規開発FP計測
ソフトウェアを新規に開発する場合を指している。データ移行の機能も計測対象に含まれる。
②機能拡張FP計測
既存のアプリケーションに対して機能の追加/更新/削除を行う場合に適用する。
③アプリケーションFP計測
導入済みのソフトウェアに対して、その規模を計測するときに適用する。
(2)計測範囲の決定、アプリケーション境界の決定
アプリケーションは、FP値の算出単位である。この単位でグループ化を行う。アプリケーションに含まれる機能は、必ず外部とデータのやりとりを行う。アプリケーションと外部との境界を明確にする。
(3)データファンクションの計測
データファンクションは、計測対象のアプリケーションがアクセスする、ユーザ視点でのファイルである。
ファイルは、ILF(Internal Logical File:内部論理ファイル)とEIF(External Interface File:外部インタフェースファイル)の2種類に分類される。
ファイルのデータエレメントタイプ(DET)と、レコードエレメントタイプ(RET)を算出し、ファイルの複雑度を求める。そして、ファイルの複雑度からファイルのFP値を求める。(注)
(注)DETの数とRETの数から複雑度を求める表と、複雑度からFP値を求めるための表が用意されている。
(4)トランザクショナルファンクションの計測
トランザクショナルファンクションは、計測対象のアプリケーションが有する、ユーザ視点での処理(要素処理という)である。
トランザクションは、EI(External Input)と、EO(External Output)と、EQ(External inQuiry)の3種類に分類される。
要素処理のデータエレメントタイプ(DET)と、ファイルタイプリファレンス(FTR)を算出し、要素処理の複雑度を求める。そして、要素処理の複雑度から要素処理のFP値を求める。(注)
(注)DETの数とFTRの数から複雑度を求める表と、複雑度からFP値を求めるための表が用意されている。
(5)未調整ファンクションポイントの計算
ファイルのFP値と要素処理のFP値を合計して未調整ファンクションポイントを求める。
(6)調整係数を求める
対象システムに関するGSCという14項目の特徴を評価する。
14項目の評価点を合計したものをTDI(Total Degree Of Influence)という。
TDIを使用して、以下の式より調整係数(VAF:Value Adjustment Factor)を求める。
VAF = (TDI * 0.01) + 0.65
この式から得られるVAFは、0.65~1.35の値を持ち、未調整FP値に対して±35%の影響を与える。
(7)調整済みファンクションポイントの計算
未調整FP値とVAF(調整係数)から調整済みFP値を求める。
計算式は3種類の計測タイプ毎に用意されている。 |